2018年04月22日

バッテリーレス化

FX110にはセルモーターがなく、エンジンの始動はキックスターターのみです。ですので、バッテリーが上がっていてもエンジンがかかります。バッテリーは電圧を安定化させるためと、最初の始動時にニュートラルランプを点灯させるためだけのものと言っても過言ではありません。重いし、しばらく乗らずに放電しきってしまうとバッテリーが劣化してしまうので、バッテリーレス化することにしました。

バッテリーレス化するためには、単にバッテリーを取り外すだけでなく、電圧を安定化させるためのコンデンサを装着する必要があります。普通の電解コンデンサでも良いのですが、ここは最近はやりの電気二重層コンデンサ(スーパーキャパシタ)を使うことにしました。

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自作してもよいのですが、いい具合に箱に封入されていて振動にも強い、ランポートのバッテリーレスキット(12V用)を購入しました。装着は、単にバッテリーと置き換えるだけです。

使用感には特に問題ありません。走行後数時間は電力が残っており、キーをひねるとニュートラルランプが付きます。放電しきっていても単にニュートラルランプが点灯しないだけですし、ニュートラルに入っていないとキックが降りませんので、安全上の問題はありません。バッテリーがないと保管中のショートによる発火リスクがありませんので、インナーガレージにバイクを置いている私にとっては安心材料でもあります。白い箱が少し目立ちますが、他の配線・カプラー類やCDIユニット等も雑然とついていてまとまりがないので、時間が出来たらバッテリーの空きスペースに箱を付けるなどして、少し整理し直そうと思っています。
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2018年04月15日

プチカスタム

買ってからしばらくはノーマルで乗ろう、と思いつつも、気になるところはすぐ手を入れたくなるものです。細かいところですが、まずはミラーから変えました。

オリジナルは丸型のミラーですが、ボールジョイント部分が少し頼りないのと、ハンドル幅が広いため視界が腕に遮られがちで後ろが十分には見えません。全体にモダンな造形の割にミラーだけ丸いのはあんまり似合わないなあ、と思い、先端だけでも少し横に出ていたほうが後ろが見やすいだろうと、SP武川の「ポリゴンラウンドミラー」を装着しました。取り付けは左右ともM10の正ネジです。

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オリジナルよりも軸が太くて、角度調整用のボール部分がしっかりしていることもあって視界が安定し、斜め上に少し長いためにかなり後ろが見やすくなりました。

次に、燃料タンクのコックです。

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ネット上には「リザーブがない」(つまりONでもタンク内全量が使用される)という情報がありましたので、ほぼ燃料タンクが空になるまで乗ってから、コックに別のホースを繋ぎ全部の燃料を排出しました。それからコックを緩めていくと、燃料が漏れてきます・・慌てて締め直してからリザーブにするとまだ燃料が出ます。リザーブがあったのです。燃料コックを外してから見てみると、たしかにフィルタ(白い外筒)の内側に、細いパイプがちゃんとついています。これなら交換する必要がないので、せっかくリザーブ付きのコック(上の写真の、モンキー・ゴリラ用M16)を調達していたのに交換せずに、元のコック(上の写真の右側)に戻しました。ちなみにコック取り付け部分のネジはM16です。

さらに、エアフィルタをキャブに繋ぐ部分のゴムが切れかけていたので、キジマ製パワーフィルターに交換しました。このバイク、ゴム部品の品質はよくありません。CDIやバッテリーの固定ゴムも同様です。

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上の写真の、39φのものがぴったりです。オリジナルのエアフィルタはただの金属網でなく、その間にかなり密な黒色の布状のものが入っています。キジマのこれは、それよりも薄い布になっていて抜けが良い感じです。燃調が少し薄くなるようでアイドルが下がりますが、アイドルストップスクリューで調整すればOKです。もともとちょっと燃料が濃い目のようなので、燃調をいじる必要がなく、かえってより元気に回るようになりました。

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オジリナルのエアフィルタにはブローバイガスを戻す管がついていますが、これは二次エア供給装置の吸気口につなぎ直しておきます。こうすることでクランクケース内の未燃焼ガスが吸い出されて触媒で燃焼されるし、クランクケース内も負圧になります。

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ブローバイガスのホースが裏に回り、エアフィルタ自身も小さくなったので、燃料コックが操作しやすくなるという効果もありました。実はさらに、インマニの角度を振ってキャブを内側に押し込もうとしたのですが、このエアフィルタでもタンクと干渉するので、このままでは無理でした。今後の課題です。

最初の写真では他に、バッテリーを黒く塗装しています。もとはバッテリーが黄色いので必要以上に目立ってしまいますが、黒く塗るだけで違和感が解消します。しかしほどなく、これはバッテリーレスキットに置き換えてしまいました。
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2018年04月01日

FX110の第一印象

購入後、まずは近所からですが、少し非舗装路にも踏み込んでみたりしながら100kmぐらい走行しました。

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まだまだ慣れていませんし、車両の慣らしも進んでいませんが、まず第一印象は以下のようなものでした。

  • エンジン・・割りと下からトルクがあり、気難しいところはありません。ただし単気筒の宿命で高回転時には振動が大きくなり、幹線道路の流れに乗ろうとするぐらいの速度ではハンドルにかなり振動が来ます(もう少し慣らしが進み、またオイル交換をした後では少しましになりましたが、やっぱり振動は強めです)。エンジン内のガソリンの爆発の、ツブだった感触が心地よいです。始動性は悪くありません。チョークを引いていれば冷えていても1回か2回でかかります。

  • シャシ・・他のブログでは「剛性がない」と書かれていますが、乏しい経験ながら、どうも感触としてはフレームでなくタイヤがブロックタイヤだからのようです。フレーム部分はタンクと共通になっているため大断面で、またスイングアームもわりとしっかり出来ているので、たぶんタイヤをちょっとオンロードよりのものにすると大きく変わると思います。車体が軽いかわりにホイール径が大きいためか安定感があり、少し倒しても切れ込む感じはなく、車重の割には意識して倒していく必要があります。といってもタイヤがタイヤなので大きく傾けるのは怖く、小さい交差点レベルの話ですが。

  • ミッション・・遠心クラッチということころが気になっていたのですが、さすがカブの設計を引き継いでいるだけのことはあって、便利で使いやすいです。回転上昇に合わせてうまくつながってくれるので、小排気量ですが発進がとてもスムーズで、エンストの心配も皆無です。シフトレバーをつま先で操作している間(踏んでいる間、または押し上げている間)はクラッチが切れるので、クラッチを繋ぐタイミングやつながり方を任意に調整することも出来ますし、4速から更に押し上げる操作でもクラッチが切れます。エンブレがかかる方向(タイヤから逆にエンジンが増速される方向)ではワンウェイクラッチが働くようで、エンブレがちゃんと効きます。慣れるまではシフトチェンジのときについ左手でリアブレーキを握ってしまいがちですが、すぐに慣れました。大変ローギアードで2速・3速でも発進できます、というより1速は低すぎるので2速発進を常用しています。

  • メーター・・唯一、現代的な感じがするのがデジタル式のメーターです。表示部は小ぶりですが速度の文字は大きく、バーグラフ式のタコメータも見やすいし、なによりギアポジションが表示されるのがありがたい。同クラスではタコメータのない車両が多いですが、これは良いです。

  • ブレーキ・・効き方に違和感はありませんが、握力を要するタイプで、しっかり握る必要があります。最近のバイクは軽く握るだけでかなり強くブレーキのかかるものもありますが、FX110では、特にフロントはなかなかロックまで行きません。タイヤがオンロード向けでなくグリップが弱いこと、グリップしにくい非舗装路ではロックしやすいこと、自分自身フロントロックで怖い目にあったこともあって、個人的には嬉しい設定です。

  • タイヤ・・非舗装路で思った以上にグリップするのに驚きました。河川の堤防の斜度であれば、足で(歩行で)登ると滑りがちですが、ローギアードであることなども相まって、草が生えているところでも垂直にトコトコ登っていけます。オンロードではグリップを云々できる走り方をしていませんが、それよりは飛び出たブロックの剛性感の低さが気になるかと思います。しかしオフロード重視のタイヤなので仕方がないところでしょう。街乗りに割り切るならブロックが大きいタイヤにすればいいのですが、オモチャとしてみると悩ましいところです。

  • サスペンション・・オフ車なのでストロークが大きめですが、思ったよりは硬めかと思いました(他のオフ車にちゃんと乗ったことがないので比較ではありませんが)。フワフワした感触はなく路面の凹凸を前後ともにわりと伝えてきますが,そもそもストロークがあり、タイヤも大きいのであんまり心配せず突っ込んでいけるのはオフ車のいいところかなと思います。

  • 足つき、ポジション・・最初、店でまたがったときにはやはり、シート高が高いと思いましたが、実際に乗ってみると何ら問題ありません。両つま先は付きますが、かかとは数cm浮きます。つまり「両足べったり」には少し足りませんが、一時停止や信号待ちなどでの面倒さ・しんどさ、不安感はありません。最低地上高が大変高いのでペダル位置も高いですが、窮屈というほどではありません。ハンドルは適度な高さと距離で、着座位置を前後させる自由度があるのでなんとでもなりますが、オフ車らしくハンドル幅が広い感じはします。


とにかく軽いので、例えば軽自動車でもすれ違いしづらいぐらいの細い農道で行き止まりになっても,スイスイ切り返して戻れるし、それが坂になっていても問題ありません。信号待ちでニュートラルを探る必要もなく、回転が下がりすぎてギクシャクすることもないので、気を使わずに楽に乗れます。贅沢を言えば、高回転時にもっとスムーズなら良いのですが、これはバランサーのない単純な単気筒なので仕方がないところでしょう。気に入りました。
posted by tksg at 00:00| Comment(0) | FX110