教習内容は数十年前に取った四輪の免許とはちょっと違い、バイクを意のままに操るスキルの部分にも重点が置かれているのが印象的でした。発進・右左折時の確認などの小うるさいルールや法令遵守的なものばかりじゃなく、スラロームや一本橋など、それなりに運動神経やバランス感覚を問うものがあり、テニススクールでコーチに習うのと似たような、運動技能の上達の楽しみが感じられるものでした。
しかし習い事とは違い、教習所では、いつか終わりが来ます。中型はストレートで、また大型では一度卒検に落ちたけど(一本橋で飛ばしすぎた)、割とすんなりと卒業してしまい、そうなると急にバイクに乗れなくなってしまいました。また乗りたい。となると、買うしかありません。近所の中古バイクショップに行って色々と見ていると、乗ってみるかい?と言われ、いえヘルメットも持ってきてないし、・・と言うと、これ使っていいよとジェットヘルを貸してくれる。じゃあ、せっかくなので・・・と借りて乗ってみて、はたと気がつくわけです。実際の路上でバイクに乗るのが初めてであることに。四輪は路上教習がありますが二輪車にはないので、それが突然の初めての路上デビューになりました。
そうこうしているうちに欲しいバイクがだんだん固まってきて、やっぱり大型免許取ったから大型でしょう。と、700ccぐらいの外車を中古で買いました。そうして乗って帰ると家族の大反対。派手すぎた事もあったかと思いますが、なにも言わずに買ったのがよくなかった。バイクの存在が、無断行動の象徴のようになってしまい、乗りづらくなってしまったのでほとんど乗らずに売ってしまいました。
それから数年。バイクの免許はなかったことにして過ごしてきたのですが、やっぱりあの感覚は忘れられない。やっぱり、1台、欲しいなあ、・・・と思いながらネットを漁る日々が続いていました。
そして、その間に「せっかく大型免許を取ったから」でなく、本当に自分が趣味として遊べるものはどんなバイクか。ということをじっくり考えることができ、そして自然に、より原始的なものへと興味が移っていきました。
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