一つはやはり、剛性感が高まったことです。元のタイヤはわだち状のところを走るとリアが少し横に流れるというか、グニャリとずれる感触があるのですが、GP-21ではそれがありません。路面にかかわらず直進性が乱されにくく、また、高い接地感が感じられます。例えて言うなら、つま先立ちで歩いていたのが、足の裏をつけて歩くようになったような感じです。
またもう1つ大きな違いを感じたのが振動の少なさです。元のタイヤはブロックが並行に並んでいて、いかにも回転に応じてガタガタと振動が生じそうな形状です。またタイヤのゴムが硬いこともそれに影響しているようです。GP-21にすると、シートに伝わるリアサスからの振動が明確に小さくなります。シートのかどに触れる内股の部分で特に大きい違いを感じました。リアサスの取付部がシート直下なので振動が伝わりやすいのかもしれません。また、ミラーのブレも小さくなっています。エンジンの振動のためぶれているのだと思っていましたが、それだけでなくタイヤの振動も大きかったようです。エンジンの振動は当然小さくありませんが、快適性は想像以上によくなったと感じられます。
最近のタイヤには回転方向指定のあるものが多くなっています。純正装着タイヤも,またGP-21も回転方向指定です。フロントに装着するときはそのとおり組めばいいだけですが、リアをどうするかには議論の余地があります。フロントはブレーキング時にしか回転方向の力がかかりませんが、リアは加速時と減速時で逆に力がかかります。加速重視で考えるなら逆向きに(回転方向指定とは逆に)組むのが良さそうですが、FX110には滑らせるほどの力はありません。ブロックのパターンも対称であまり回転方向によって差がないので、素直に回転方向通りに組むことにしました。いずれにしてもFX110では "FRONT USE ONLY" と書かれたタイヤをリアに組まざるを得ないので、あまりこだわっても仕方ないのですが。
まだ十分皮むきができていませんし、運転技術的に寝かせて走ることができないので、グリップについてはまだなんとも言えません。しかしブレーキングではフロントのグリップを強く感じることができました。それに対してリアは依然としてロックしやすいのですが、これは重心が高く乗員に対してバイクの重さも軽いため、どうしてもブレーキング時にはリア荷重が小さくなり、しかたがないようです。
林道での印象はまた後日追加したいと思いますが、ネガティブ率が下がった割にコンパウンドが柔らかいので実はさほど違わないのではないかという淡い期待を持っています。
2018.6.24追記
タイヤ交換後、林道30kmを含む150kmほど走行しました。やはり、なにより乗り心地がよくなりました。ハンドルの振動はエンジン由来のものが大きいようでさほど違いませんが、シートからの振動は大幅減です。また、あたりが柔らかくマイルド感がありますし、前のタイヤは空気圧が低いとグニャグニャ感が増すので高めにしていましたが、今回のはそうする必要もなさそう。
舗装路でのグリップは向上していると思います。倒したときも自然で、小さいブロックに乗ったつま先だった感じがしません。未舗装路では、硬いダートでは前のタイヤと差がないように思います。砕石が積もったような滑りやすい路面では少し滑りやすくなった感じがしました。ドロドロのところには入っていないのでわかりません。
【FX110の最新記事】
FX110は手放してしまったのですが、改めて軽くて扱いやすく、走破性の高いバイクだったと思います。タイヤ交換の参考になれば幸いです。幅3.00はチェーンのテンショナーの部分がギリギリかもしれないですね。また装着の様子などよければ教えてください!