2018年05月26日

スプロケット交換

FX110はトコトコ走るトレール走行を考慮してかギアリングが低めで、一般道の制限速度いっぱいで走行するとかなりエンジンの回転数が上がり、振動も気になります。またこのために燃費も伸びにくいようです。逆に一速は低すぎる感じで、2速で過不足なく発進できることもあり、特に舗装路ではまったく1速を使う機会がありません。そこで、フロントスプロケットの歯数(丁数)を15Tから17Tに増やしてみることにしました。

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FX110用と銘打ったスプロケットも販売されていますが、問い合わせたところ、たまたま17Tはあいにく在庫切れとのことでしたので、アウトプットシャフト部分の大きさを測って適合するものを探しました。海外オークションの ebayで "front sprocket atv 17t" などのキーワードで検索するとたくさん出てきます。上の写真のように中央に6条のスプラインが切ってあり、ロッキングワッシャ(右下の穴が3つ空いている板)で固定するタイプが必要ですが、実はサイズ違いが2種類あります。A=30mm, B=17mmのものがFX110に適合しますが、A=34mm, B=20mm のものも多く売られているので間違えないようにしてください。またFX110のチェーンサイズは428ですが,420用も多く売られているので要注意です。最初から "front sprocket atv 17t 428 17mm" として検索するほうが効率がいいかもしれません。

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価格は7ドル程度、さらに送料は1ドル程度と大変安いのですが、中国から2週間ほどかけて送られて来ます。こんな小さな袋にプチプチで包まれて入っているだけですが、それにしても安いです。

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上はオリジナルの15T, 下は17T装着時のものです。スプロケットの歯数(丁数)を大きくすると干渉が気になるところです。FX110には17Tのスプロケットが入るという報告が既にあり、商品としても売られているのであまり不安はありませんが、やはりチェックをしておくに越したことはありません。スプロケット左上のシフトポジションスイッチのあたりが一番厳しそうですが、そのままで干渉せず取り付けられます。

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サイドカバーの内側を見ると、(スプロケット交換前にもかかわらず)わずかにチェーンが接触した痕がありました。おそらく激しいエンブレがかかったときなどに生じたのだろうと思いますが、念のため、グラインダーで少しだけ削っておきました。

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話は前後しますが、あるブログで、このアウトプットシャフトのオイルシール脱落によるオイル漏れが報告されていたのでこの機会にチェックします。問題ないようです。この部分はサイドカバーを外さなくても、後ろからチェーンに沿って覗けばチェックできるので、時々見ることにします。とはいえ最初にこのようにちゃんと入っていれば、問題はないと思いますが・・

15Tから17Tにスプロケットを交換すると、チェーンが1コマ分短くなったのと同じ効果があります(2コマ分じゃないかという気がしますが、スプロケットにチェーンがかかるのは半周分なので、1コマ分短くなります)。そのため、リアタイヤの軸(アクスルシャフト)を少し前進させてチェーンを緩める必要があります。FX110は長めのチェーンにテンショナーが組み合わされているので調整しろが大きく、チェーンを交換することなく、アジャスターの調整だけで済ますことができました。

長くなりましたので試走結果については次に譲ります。
posted by tksg at 21:36| Comment(2) | FX110

2018年05月20日

メータの補正

どのバイクでも(また四輪でも)そうですが、FX110のメータも実際の速度より少し速めの数値が表示されます。車検では、メータの数値が高めに出るほうの許容誤差は大きいのですが、低めに出るほうはほとんど余裕がありません。速度違反を防ぐためにも、速めの速度が表示されるように作られているのです。しかしFX110には車検がありませんし、誤差があっても良いことは何もありませんから、正確に合わせこむことにしました。

FX110のメータは後付用の汎用電子式スピードメータと同様に、タイヤの外径とマグネット数を設定するようになっています。17インチモタードキットを装着するときにはタイヤの外径が変化するのでこの数値を設定し直す必要があり、そのための説明資料に数値の変更方法が書いてあります(こちらからダウンロードできます)が、簡単には以下のとおりです。

1. 左右のボタンを同時に押したままメインキーをONにする
2. 右のボタンから指を離す。走行距離表示部が CCC という表示になる
3. 左のボタンから指を離す。
4. 走行距離表示部(下の小さい数字の部分)がタイヤ外径なので、この数値を変更する。
 デフォルトでは2300になっているはず。
 左のボタンで変更対象箇所(点滅部分)の移動(カーソル移動)、
 右のボタンで数値の変更。
5. 変更が終わったら、左のボタンを3秒長押しして保存。

補正するには、まずどれぐらい誤差があるのかを調べる必要があります。スマホにGPS速度計のアプリを入れ、それをメータと一緒に見れるようにハンドルあたりに固定します。1割近く速く出るようなので、外径の数値を2300から2100に変更すると、ほぼピッタリになりました。

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調整後、山間部の道の駅まで少し乗ってきました。道の駅には何台かバイクが停まっており、他のバイクのオーナーの方から声をかけられました。珍しいバイクなので、結構、声をかけられます。エンジンがカブの形式(横型)なのでカブや4ミニのオーナーからも声がかけやすいようです。でも、この車種を知っている人にはまだ出会っていません。

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厚くも寒くもなく、湿度も低くていい気候。行き帰りにはたくさんのバイクとすれ違いました。山間部の日陰は涼しくて気持ちが良かったです。
posted by tksg at 17:10| Comment(0) | FX110

2018年05月13日

FX110のフレーム

FX110は非常に軽量なバイクです。また見た目にかなり細身で華奢なように言われますが、実際のところはどうでしょうか。

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上の写真はシートを取り外したところです。幅の広い箱状のフレームの中に燃料が入ります。この箱はステアリングのステムを頂点にした三角形状となっていて、後ろに行くほど太くなっています。一般にこのような構造のねじり剛性は断面積の4乗に比例するので、丸パイプでは相当厚みがあっても比べ物になりません。

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リアのスイングアームとその取付部です。125ccのバイクでは、スイングアームの両端は板状のパーツになっているものもあり、箱状になっているものでも細いものが多いですが、FX110では断面積が大きい上、タンクを兼ねる箱状の部分ほど太くなっています。裏側にはリブ状の加工もされており、端的に言ってフレームの剛性は十二分のように思われます。

スイングアームは先の方ほど細く、これが華奢なビジュアルをもたらしていますが、実際にはビーム剛性(曲げ剛性)にとって重要な根元ほど連続的に太くされていて剛性に配慮されています。リアショック・スプリング取り付け部分から前は、上下に厚みのある(中央に空洞を設けた)構造となっていて、やはり、曲げ剛性を意識した作りです。

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スイングアームピボットの長さも十分長く、しっかりした構造になっています。そもそも、昔ながらのツインショック構造に比べ、この種のモノショックではスイングアームが直接、荷重を曲げ剛性として受けますから、カブやモンキーのような細いパイプでは成立し得ず、自然に剛性が確保される構造であると言えます。

全体に、大断面と連続的な形状で剛性を稼ぐ構造となっており、シンプルな形状も相まって軽さを得ています。もちろん本格的なモトクロス車のような、閉じたアルミフレームや太いスイングアームにはかないませんし、大きなショックで割れたりしにくいようある程度のしなやかさも持たせるよう作られているように見えます。それに対し、純正のガミータイヤ風のタイヤは空気圧を上げてもそれぞれのブロックがヨレる感じが拭えず、タイヤを変えると乗り味は大きく変わるだろうと思います。ただしこのバイクはあまりオンロードで飛ばすものでもないので、こういうタイヤが似合っているとは思いますが・・
posted by tksg at 23:00| Comment(0) | FX110