オフ車は二輪車の中でも軽いとはいえ、人手で持ち上げるのは簡単ではありません。前のFX110は特に軽かったのでなんとか持ち上げて台に乗せることもできましたし、XR250もやりようによっては可能ですが、サスが柔らかいこともあってちょっとやりにくい。どうせならバイク用のジャッキを、と言いたいところですが、値段はともかく場所を食うのが困りもの、自動車用のフロアジャッキならあるんだけど、・・と考えて、あ、ちょっと改造すればいけるんじゃないかと思いつきました。ネットで調べると、数は少ないものの同様のことを考えている人もおられました。やってみましょう。
今回はのっけから完成写真です。フロアジャッキは1点を支えるものですが、その先端部は一応、水平を保つようにできています。ここには受け皿状のものがついていますが、それを外して30cmぐらいの棒をつけることでバイクのジャッキアップができます。高さも、こんな安物のフロアジャッキでもオフ車に使えるぐらいは上がります。
まずは皿状の部品を外す作業です。ジャッキの先端部を分解し、かしめてあるピンを落とします。かなり頑丈な構造なので時間がかかりますが、リューター用の超硬カッターで頭を削ることで抜き取ることができました。この穴にはM12のネジがちょうどぐらいなので、ボルトとナットで受け皿をつけ直すこともできます。
棒状のパーツは頑丈なものである必要があります。ホームセンターで探したところ、自分で加工できそうなもので頑丈そうなものはこれ(20mm x 30mm、t=2mmの角パイプ)しかありませんでした。ほんとうは芯まで詰まったものが欲しかったのですが、まあオフ車なら大丈夫でしょう。底の面だけで全体を支えると強度に不安があるのと、ボルトが回せるように上面に大きい穴を開けると強度が落ちると思われるので、いろいろ思案した結果、上にはボルトの頭ぴったりの六角形の穴を開け、ナットで位置を合わせることにしました。たまたまナットの厚みがちょうどよく、ツライチになってくれました。
ジャッキアップしたところ。ジャッキの精度(遊び)の関係で少しぐらつきますが、まあ、チェーンの給油ぐらいには十分です。もうちょっと凝った作業には馬をかけたほうがいいでしょう。
アルミの角パイプだけでは強度に少し不安があるのと傷が入りやすいので、枕木を作ることにしました。手元にあった廃材の角材に、ノミを使って気合で溝を手彫りしました。ぐらつきもなくいい感じです。
2019年04月28日
フロアジャッキでバイクの整備
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2018年08月26日
車種選び、ふたたび
さてふたたび、楽しくも悩ましい車種選びです。1台目は大型(700cc)のネイキッドバイク(外車)。2台目はうってかわって原付二種(110cc)のオフ車でした。ちょっと極端に振りすぎたきらいがあります。原付二種は一般道を走るには必要十分ではありますが、裏を返せば余裕がない。かといって大型バイクの性能を必要とする場面もなく、車庫の入り口に傾斜があることもあって、あまり重いバイクは買いたくありません。
このブログで最初の方に投稿した、車種選びと題した記事では以下のような条件を挙げていました。
100kg程度までの250ccクラスもいくつか存在します。1つは数十年前に国産車から消えた公道走行可能なトライアル車で、例えばホンダにはTLR200やTLM220Rなどがあります。TLM200R/TLM220Rは実際に試乗もしました(上の写真のTLM220Rはお目当てのものでしたが、ナンバーがついていなかったので別の車両で試乗しました)。確かに原付二種よりはパワーがあり少し余裕が増えますが、高速道路がどうかといえば、法的には可能ではあるが現実的には厳しいということのようです。また何よりタンク容量が小さい。現代の競技専用のトライアル車に比べれば大きい6L程度の容量ですが、2ストロークのTLM220Rでは燃費がそれを帳消しにしてしまうようです。TLR200はそれよりは燃費が良さそうですが30年前の車種。また足つきがよいのはいいのですが、座るとポジションがきつく、リアブレーキが操作しづらいです。まあ立って乗るのが前提ですし、荷物も載らないため、ツーリングしたいという今回の条件には合わず、選択肢から外しました。
海外の250ccクラスのオフ車にも軽量で、公道走行可能の(ナンバーが付けられる)ものもあります。しかしこちらは値段が高く、100万円前後します。KTMやBetaから2ストローク車が出ており、乗ってみたい気もしますがオイル臭いのはやっぱり困るので、これも選択肢から外しました。国産のオフ車にもホンダCRM250Rやヤマハ・ランツァなど、2ストのハイパワーな車種があり良さそうですが、いずれも水冷ですし部品の入手に難が出始めているということでこれらも優先度が下がります。
そうやって調べているうちに、あることに気づきました。キックスターターがないと思っていた車種でも、中古車一覧を見ているとキックスターターがついているものがあります。調べてみると、KLX250やランツァ、XR250など一部のオフ車にはキックスターターがオプションで提供されていたようです。その中で比較的世代が新しく、また上の条件を満たすものということでホンダXR250に目をつけました。空冷単気筒、キャブ式で、重さ以外の条件はほぼ満たされます。加えて新しい条件である航続距離(燃費+タンク容量)、積載性もOK。高速道路も大きな余裕はないものの過不足なく走れるようで、なにより形も好きなタイプです。そこで高年式のキックスターター付きの車両を探ってみることにしました。
このブログで最初の方に投稿した、車種選びと題した記事では以下のような条件を挙げていました。
- 単純な構造。水冷よりは空冷。多気筒よりも単気筒。FI(燃料噴射)よりキャブ。
- キックスタート付き。できればセルモーターやバッテリーがそもそもないものがよい。
- 軽量なもの。100kg程度までの、気負わず乗り出せるもの。
- 整備のしやすさ。部品が詰まりすぎておらず、手が入りやすいもの。
- 車検がないもの。法令に違反するつもりはないが、いじると面倒がありそうなので。
- 原付二種以上。50cc以下は現代の交通環境ではいろいろと厳しい。
- 車両価格や部品代、維持費が安いもの。趣味のおもちゃなので。
100kg程度までの250ccクラスもいくつか存在します。1つは数十年前に国産車から消えた公道走行可能なトライアル車で、例えばホンダにはTLR200やTLM220Rなどがあります。TLM200R/TLM220Rは実際に試乗もしました(上の写真のTLM220Rはお目当てのものでしたが、ナンバーがついていなかったので別の車両で試乗しました)。確かに原付二種よりはパワーがあり少し余裕が増えますが、高速道路がどうかといえば、法的には可能ではあるが現実的には厳しいということのようです。また何よりタンク容量が小さい。現代の競技専用のトライアル車に比べれば大きい6L程度の容量ですが、2ストロークのTLM220Rでは燃費がそれを帳消しにしてしまうようです。TLR200はそれよりは燃費が良さそうですが30年前の車種。また足つきがよいのはいいのですが、座るとポジションがきつく、リアブレーキが操作しづらいです。まあ立って乗るのが前提ですし、荷物も載らないため、ツーリングしたいという今回の条件には合わず、選択肢から外しました。
海外の250ccクラスのオフ車にも軽量で、公道走行可能の(ナンバーが付けられる)ものもあります。しかしこちらは値段が高く、100万円前後します。KTMやBetaから2ストローク車が出ており、乗ってみたい気もしますがオイル臭いのはやっぱり困るので、これも選択肢から外しました。国産のオフ車にもホンダCRM250Rやヤマハ・ランツァなど、2ストのハイパワーな車種があり良さそうですが、いずれも水冷ですし部品の入手に難が出始めているということでこれらも優先度が下がります。
そうやって調べているうちに、あることに気づきました。キックスターターがないと思っていた車種でも、中古車一覧を見ているとキックスターターがついているものがあります。調べてみると、KLX250やランツァ、XR250など一部のオフ車にはキックスターターがオプションで提供されていたようです。その中で比較的世代が新しく、また上の条件を満たすものということでホンダXR250に目をつけました。空冷単気筒、キャブ式で、重さ以外の条件はほぼ満たされます。加えて新しい条件である航続距離(燃費+タンク容量)、積載性もOK。高速道路も大きな余裕はないものの過不足なく走れるようで、なにより形も好きなタイプです。そこで高年式のキックスターター付きの車両を探ってみることにしました。
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2018年02月28日
車種選び
前回の経験から、今度はちょっとバイク選びの視点が変わりました。前回は大型バイクだったので車重が200kg近くあり、入り口が少し坂になっている車庫に出し入れするのはひと苦労。しかし、自分が欲しいのは速いバイクではないことがだんだんと分かってきました。当然、四輪車のほうがバイクよりずっと安全性が高いので、その安全マージン(事故をした時の危険性)を考えるとバイクで同じように飛ばすことなど考えられません。それよりは、いじったり整備したりしながらちょっとずつ乗りたい。となると、もっと原始的な、自分の手の内に収まるものが欲しいという気持ちに変化していました。
私は機械いじりが好きで、四輪車でもサスペンション(バネやダンパー)ぐらいなら自分で交換したり、古いカメラを修理したりしています。特に、1960年ごろまでのカメラがお気に入りで,これらはフィルム巻き上げ時などに人力でバネに力を貯め、シャッターを切るとそのバネを動力にしてシャッターが走るので、まったく電力を必要としないのです。そういう、いわゆる「ミニマリズム」が好きで、バイクの免許を取ってからは4輪車では求め得ない、そういう原始的な乗り物に魅力があることに気づきました。
そのような心境変化の結果、自分が欲しいと思うバイクの条件は以下のようなものになりました。
四輪車は排ガス規制や車検制度によってがんじがらめで、新車で購入できる車はどれも複雑で高度になっています。当然整備性も悪く、ちょっとした部品を交換しようにも奥すぎて手が入りませんし、そもそもいじる必要がありません。それに対しバイクは、特に排気量の小さいものはいまだに空冷だったり燃料噴射でなくキャブレター式だったりと、前時代的な、原始的なメカニズムがかろうじて生き残っており、しかし種々の規制強化でそれも「風前のともしび」だということが分かってきました。高性能なものはいつでも買えますが、こういうのはもう、今買うしかありません。
そういう視点でいろいろと研究し、候補に挙がったのは以下のような車両です。
これらの車種の在庫や、オーナーのブログをいろいろ巡回していましたが、なかなか決め手に欠ける。・・・などと思っていたところ。ふと、FX110の新車が廉価に売られているのを発見してしまったのです。
私は機械いじりが好きで、四輪車でもサスペンション(バネやダンパー)ぐらいなら自分で交換したり、古いカメラを修理したりしています。特に、1960年ごろまでのカメラがお気に入りで,これらはフィルム巻き上げ時などに人力でバネに力を貯め、シャッターを切るとそのバネを動力にしてシャッターが走るので、まったく電力を必要としないのです。そういう、いわゆる「ミニマリズム」が好きで、バイクの免許を取ってからは4輪車では求め得ない、そういう原始的な乗り物に魅力があることに気づきました。
そのような心境変化の結果、自分が欲しいと思うバイクの条件は以下のようなものになりました。
- 単純な構造。水冷よりは空冷。多気筒よりも単気筒。FI(燃料噴射)よりキャブ。
- キックスタート付き。できればセルモーターやバッテリーがそもそもないものがよい。
- 軽量なもの。100kg程度までの、気負わず乗り出せるもの。
- 整備のしやすさ。部品が詰まりすぎておらず、手が入りやすいもの。
- 車検がないもの。法令に違反するつもりはないが、いじると面倒がありそうなので。
- 原付二種以上。50cc以下は現代の交通環境ではいろいろと厳しい。
- 車両価格や部品代、維持費が安いもの。趣味のおもちゃなので。
四輪車は排ガス規制や車検制度によってがんじがらめで、新車で購入できる車はどれも複雑で高度になっています。当然整備性も悪く、ちょっとした部品を交換しようにも奥すぎて手が入りませんし、そもそもいじる必要がありません。それに対しバイクは、特に排気量の小さいものはいまだに空冷だったり燃料噴射でなくキャブレター式だったりと、前時代的な、原始的なメカニズムがかろうじて生き残っており、しかし種々の規制強化でそれも「風前のともしび」だということが分かってきました。高性能なものはいつでも買えますが、こういうのはもう、今買うしかありません。
そういう視点でいろいろと研究し、候補に挙がったのは以下のような車両です。
- ホンダ・エイプ100・・空冷・バッテリーレス(キックスタートのみ)で小型軽量、社外部品も豊富と、かなり理想に近いのですが、残念ながら検討を開始したときには既に製造中止で新車がありません。中古でもいいのですが、状態の割にかなり高値で、以下の新車と比べると、どうも割高感が拭えない。マイナー好きには合わないし、大柄な自分には小さすぎるかも?とも。
- ホンダ・CG125・・現在は中国で製造されている実用車で、日本国内では正規販売されていませんが、実は発展途上国ではベストセラーの、定評あるバイクです。輸入車(新車)が10万円前後と極めて安価に売られており、実際、店まで見に行きました。フロントフォークの太さや小さなドラムブレーキなど、やや貧弱そうな部分もありますが、それより四角いヘッドライト・メーター・テールランプなど中途半端にオールドテイストなのが気になります。買った後で交換すればよく、海外オークションなどで使えそうな部品がいろいろと安価で売られていますので、検討していましたが、交換したい部分が多すぎて収拾がつかなさそうな気がしてきました。いじることそのものに興味があるので、それはそれで悪くはないのですが。
- SACHS MADASS125・・マイナーなバイクで、燃料タンクを兼ねたフレーム(フレーム内の空間に燃料が入る)に、カブのエンジンのコピーが載っています。デザイン重視の直線的なフレームのためか乗車姿勢がちょっと変わっています。故障が多いと言われていて、またヘッドライト周りなど安直な設計が散見されますが、なんとかなると踏んで車両の確保まで行きました。しかしもう既に僅かな国内在庫分しかなかったこともあり、輸入代理店・販売代理店のあたりとのコミュニケーションがうまくいかず、購入に至りませんでした。
おすすめ参考ブログ:BE2 / ベルギー通信2 - CCW FX110・・これもマイナーなバイクで、構成は上のMADASSにかなり似ていますがオフロードバイクです。クリーブランドサイクルワークス(Cleveland CycleWerks) という米国のブランドですが,製造は台湾のようです.ホイールのサイズが前後とも21インチで、また装備重量が87kgと大変軽量です。変わり種の企画商品という感じですが、よく見ると、実は意外とよく考えて設計されている印象を受けます。定価が27万円と、候補の中では結構高いのと、遠心クラッチ式(クラッチレバーレス)というのがどうか。セルモーターなし(キックスタートのみ)は、自分にとっては好印象。
- ヤマハ・TW225E・・上の4車種は原付2種ですので高速道路に乗れませんが、これは可能です。リアタイヤの太さが目を引きます。ドラマの影響でカスタムされた中古車も多く見受けられます。魅力的な車両ですが、最も新しいものでも10年落ちになるのと、状態の良いものは結構お高めです。遠出する予定はないので維持費の安い原付二種で十分だろう。ということで候補から外しました。
これらの車種の在庫や、オーナーのブログをいろいろ巡回していましたが、なかなか決め手に欠ける。・・・などと思っていたところ。ふと、FX110の新車が廉価に売られているのを発見してしまったのです。
posted by tksg at 23:42| Comment(0)
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