2018年09月02日

速度計とエンジン回転数の確認

2003年モデル以降のXR250には単純なアナログ式メータがついています。タコメータはありません。低速トルクのあるエンジンで、レブリミットまで使い切ってからシフトアップする必要のない車種なので特に必要性は感じませんが、まずはどんな特性か知りたいということで、簡単なタコメータを取り付けて走行してみました。

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タコメータを取り付けると言っても、常時装着するわけではありません。写真のような簡易なタコメータが2000円少々で売られていますので、それを取り付けます。取り付けは大変簡単。1本だけリード線がついていますので、それをエンジンのプラグコードに数回巻きつけるだけ。電源を引く必要はなく、本体内のボタン電池で動作します。エンジンが止まっている間はエンジンの累積稼働時間が、またエンジン稼働中は回転数が表示されます。電源スイッチもありませんが、考えてみればこの程度の機能の消費電力はデジタル式腕時計と似たようなものですし、バックライトはボタン操作時しか点灯しませんので、電源スイッチがなくても年単位で動作するものと思われます。

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両面テープがついたマジックテープが付属しているのでそれで取り付けてもよいのですが、どうせ一時的なものなので、ハンドルにつけるスマホケースに入れてみました。古い小型スマホにGPS速度計のアプリを入れ、空きスペースにこのタコメータを入れればOK。上の写真ではアイドリング時の回転数が表示されています(スマホの画面は消えています)。

まず速度計ですが、レトロなアナログ式の割には誤差が小さく、GPSに比べて5%程度速い速度が表示されるようです。世の中のすべての速度計は(速度違反を抑制するため)実速度より少し速めの速度が表示されますので、妥当な結果です。針は短いですがとても見やすい速度計で、なによりその右のインジケータ類が明るく大きいのでウインカーの消し忘れにも気づきやすく、多くの車種に搭載されているだけのことはあります。

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次にエンジン回転数。これは上のようにタイヤサイズや減速比から計算ができますが、このエンジン音なら何回転ぐらい、というのを把握しておきたいところ。6速50km/hでは3000rpmを少し超えるぐらいですが、これが6速巡航の下限という感じで、もう少し速度が落ちたら5速にしたほうが快適に走れます。ギアを落としてレブリミットが働く9000rpm+αまで回してみましたが、ステップやハンドルに細かな振動が出てむずかゆい感じはしますが、エンジンに過大な負荷をかけている感じはしませんし、大きな頭打ち感もなくパワーもついてきます。6000〜7000rpmぐらいまでならそういう振動も出ないので、振動の出る回転域を使うシチュエーションはほとんどなく、使うとしても一瞬でしょう。

グラフからも4〜6速がクロースしているのがわかりますが、乗った感触も同様で、どのギアでもいい具合に走れてしまうため、ギアの選択に迷ったり、シフトアップしてもいいのに忘れてそのまま走ったり、ということがあります。エンジンのフレキシビリティの高さ(実用回転数の範囲の広さ)のためもあるでしょう。良いことではあるのですが、クラッチを切ったままギアを連続して落とすような場合に、1速まで落としたかわからなくなることがあります。まだ慣れていないということもあるでしょう。

アイドリング時の回転数は1300rpm前後です。空き地で、1速で発進してからアクセルを戻し、アイドリングで走れるかどうか試してみました。アイドリングから少し回転が落ちますが負けずに進みます。可変バルブ機構がないわりにカバー範囲の広いエンジンです。

タコメータはアイドリング調整などでまた使うことを想定していますが、さしあたり必要ないので、取り外して仕舞っておきました。タコメータがなくても、6速ではメーターを振り切ったところがレブリミットと思えばほぼOK。3速ではメータが指す時速の100倍が回転数です。
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XR250の状態確認と第一印象

今回のXR250はもちろん中古車です。全体に状態は良いですが、いくつかカスタムされている箇所や傷もあります。

  • マフラーが社外品(DELTA)に交換されています。事前調査で歯切れの良いサウンドでありながら規制適合でさほどうるさくないことを確認していたので、プラスポイントです。
  • フロントフェンダー、リアスイングアーム上のチェーンガード、フロントスプロケットガード、ハンドルバー、左右レバー、グリップ、ミラーなどが交換されています。ガード類とレバーはZETAで統一されています。
  • 左側面はほぼ無傷ですが、右側(リアのゼッケンカウル、バーエンドなど)に傷があり、転倒したようです。おそらくそのときについたものと思われる傷が、ヘッドライト上のカウルとフロントフェンダーにもあります。

外装の傷はオフ車にはつきものということですし、外装部品はまだ新品でも入手可能なのですが、どうせならまずは自分で補修してみようと思っています。幸いシート、タンクシュラウドなどには傷はありません。フォークのインナーチューブもきれいな状態でシールも交換され、店舗で確認したときの感触よりダンピングがしっかりしており、もちろん全く不安なく乗り出せる状態になっています。

とはいえ自分にとってははじめての車両。近所の車の少ない道路で30kmほど練習走行してきました。FX110が遠心クラッチ式で、またリアブレーキが左手側だったため、それに慣れてしまった体を戻す必要があります。まあこういうのはちょっと乗れば思い出すものですね。

次週は少し足を伸ばし、ただ山間部の道の駅まで往復し、100km少々乗りました。ここでの第一印象は以下のようなものです。

  • シート高、足つきはFX110と同じぐらいで特に不安はありません。身長は176cmですが体重がそこそこあるためか、まっすぐ座ると両足のかかとがそれぞれ2cmぐらい浮く程度で、少し腰骨をひねればお尻をずらさなくてもかかとが接地します。
  • 重さ(装備重量133kg)はさすがにFX110(同87kg)よりかなり重く、走行中や平地での取り回しでは特に違いを感じませんが、車庫の前の斜面(バックで入れている)を押し上げるのには力が必要で、正直これよりも重くなると厳しい感じです。
  • エンジンは排気量が2倍強、カタログスペック上の出力は4倍ですが、当然、一般道での走行にはかなり余裕があります。低域のトルクがあるため発進時だけでなく巡航時も高いギアが選べ、静かに快適に走れるのが美点。回転が落ちたときでもアクセルを多めにひねると強いパルス感を伴って思ったより加速できます。高回転時にはノイジーで振動が増えるという評があり、そこが少し不安でしたが、バランサーが搭載されているからか、スムーズと思いました。FX110はバランサーがなかったので6000rpmから上では振動が強く共振音も大きかったのですが、それに慣れてしまったからか、これなら全然問題ありません。
  • 足回り。またがったときの初期の沈み込みではリアサスがFX110よりも柔らかい感じがしますが、リンク式になっているため、そこから沈む方向は腰があります。フロントフォークもダンピングが効いていて、ブレーキング時の沈み込みもバネの柔らかさのわりにはマイルドです。空気ばねの圧縮効果が強いのでしょうか。乗り味はたいへんマイルドで、荒れた舗装路がかえって楽しいほど。
  • ポジションは快適で、シートの一番低い前の方に座ると完全に直立姿勢。ただ巡航時は少し後ろめに座ったほうがペダル操作がしやすく乗りやすい感じです。シートが柔らかく幅もあり、2時間程度の連続走行ではまったく違和感がありません。

さすが定評のある車種だけあり、最初からとても乗りやすく、なにかとジャストフィット。そんな中で一言で表すとすれば「マイルド」でしょうか。アクセルをひねったときのパワーの出方も、しっとりしたサスや柔らかいシートにも、統一されたマイルドさがあるようです。かといって弱々しいわけではなく、むしろ骨太で力強い。それぞれのパーツがいい仕事をしている、熟成度の高さを感じました。
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2018年08月26日

XR250購入

XR250の高年式(倒立フォークを搭載した2003年式以降)、キックスターター付きの個体を探すことにしました。ただ、条件を満たす個体は限られています。中古車検索で見てみると、全国で60〜70台あるXR250のうち、2003年式以降のものは半分ほど。キックスターターは、おおよそ1〜2割についています。つまり条件を満たす車両は全国でも10台以下です。しかし幸い、自宅から車で1時間程度の隣県までの範囲に2台の在庫が見つかったので見て回り、うち状態がよく、どうせあとから付けることになるであろうキャリアもついた1台を買うことにしました。2005年式のXR250です。

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決め手になったのは車両そのものだけではありません。購入店は田舎の商店街の中にある古くからのバイク屋ですが、裏手ではマイナーな古いバイクのエンジンがバラバラにされてOH中だったり、バイクのことなら何でもできそうな店です。在庫もしっかりした、販売店からすれば自信を持って販売できるような車両しかありません。当該車両についてもそろそろ注意すべき箇所については十分な説明があり、それら(フロントフォークOH、キャブOH、ブレーキキャリパーOHなど)はすべて整備してから納車するとのこと。納車整備費用は並のバイク屋より安いぐらいだったのに、ここまでやってくれるとは驚きです。

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しっかり整備してから納車ということで、納車まで少し時間をいただきますということでしたが、結果的には予定より1週間早く納車となりました。自宅からは車で1時間はかかる距離なのにワンボックスに積んで直接納車に来てくださいました。フォークシールも新品で気持ちよく一発始動。さっそく近所を30kmほど練習走行。いい具合です。
posted by tksg at 23:30| Comment(0) | XR250