よく整備されており外装もきれいなNSR250Rですが、一箇所気になる部分がありました。右側のサイレンサーです。
アルミ製なので腐食などはあまりないのですが、何箇所かに傷があります。これらは補修すれば良いようなものですが、このサイレンサーは非分解式なので(カシメで作られていて分解できない)、凹みの部分が直せそうにありません。そこで手頃な同等品を探して交換することにしました。
たくさん売れたバイクなのでヤフオクに出品がそれなりにありますが、最近の高騰の効果もあってか、きれいなものはやはり取り合いになります。またこの頃のNSR250Rは毎年のように大きく改良されており、安定期に入る1990年までは年式ごとにそれぞれ形状が違います。そんななか、それなりに傷があり腐食もあるが凹みのない左サイレンサーが単品で売りに出ていたのでゲット。1800円でした。KV3 Fという刻印のある、ステーが斜めに生えているものが1988年式用です。
ピカピカに磨き上げるつもりはないので、まずはグラインダーにペーパーをつけて大きな傷を落としてから、スポンジタイプの荒いペーパーでマット風に仕上げました。まだ少し傷が残っているのですが、あまりこだわって傷を落とすと肉が薄くなる可能性があるし、程々のほうが年式に対して違和感もないのでこれぐらいにしておきます。それでも元のサイレンサーに比べるとかなりきれいになりました。液体ガスケットを塗って固定します。
遠目に見るとこんな感じです。左側のサイレンサーは大きな凹みがないので、同様にペーパーで磨いて質感を合わせるぐらいにしておくことにします。
何かと伝説化しているようなところもある1988年式ですが、サイレンサーもなかなか攻めた作りです・・覗いてみると出口まで一本道で、なにも遮るものがありません。もちろん周囲にはグラスウールのような消音材が巻いてありますが、排ガスが通るところはそのまま真っ直ぐです。1989年式になると途中のパイプが傾けられるなど構造が変わるようですが、ともあれこれは純正品、違法でもなんでもなく当時の規制に合致したもの。意外にさほどうるさくないので不思議な感じです。
2019年10月05日
サイレンサー交換
posted by tksg at 19:48| Comment(0)
| NSR250R
2019年08月15日
チェンジペダルのガタをなくす
NSR250Rの持病の一つとも言われるチェンジペダルのガタ。下の写真のように、シフト軸からリンク(ピロボール)までの奥行きがあり、チェンジアームが軸方向に長いために不要な力がアーム取付部にかかりやすく、そのうちすり減ってガタが生じてきます(ボルトが軸の溝に引っかかるので脱落はしません)。
先日、チェンジペダルの高さを調整したときに、この部分に少しガタがあるのを認識しました。運転に困るほどではないのでそのままにしておこうかと思ったのですが、ガタガタしたまま乗っていると摩耗が進行しやすいので、ちゃんと処置しておくことにしました。連日暑い日が続きますが、今日は台風10号の通過で暑さも少しましで、出かけるわけにも行かないので作業に着手。
少しのガタならアーム取付部のネジを増し締めすればよいですが、割りの部分が接触するところまで進行している場合、増し締めでは効果がありません。そこで、リューターに薄手の切断砥石を付け、割りの隙間をわずかだけ広げて整えます。そして車両に取り付け直したところ、アームと軸の間のガタは完全に解決できました。もっと摩耗が進むと交換しかありませんが、純正部品は在庫払底だそうで、社外品を使うのが良いようです。
実は今回、始めて左側のカウルを外したのでいろいろ観察。純正と違うのは、ラジエーターがラウンドタイプになっているのと、サイドスタンドが細身のものに交換されているぐらいでしょうか。クランクケースやヘッドに比べてシリンダーの表面がきれいなので、これは一度交換されているのではないかと思います。
先日、チェンジペダルの高さを調整したときに、この部分に少しガタがあるのを認識しました。運転に困るほどではないのでそのままにしておこうかと思ったのですが、ガタガタしたまま乗っていると摩耗が進行しやすいので、ちゃんと処置しておくことにしました。連日暑い日が続きますが、今日は台風10号の通過で暑さも少しましで、出かけるわけにも行かないので作業に着手。
少しのガタならアーム取付部のネジを増し締めすればよいですが、割りの部分が接触するところまで進行している場合、増し締めでは効果がありません。そこで、リューターに薄手の切断砥石を付け、割りの隙間をわずかだけ広げて整えます。そして車両に取り付け直したところ、アームと軸の間のガタは完全に解決できました。もっと摩耗が進むと交換しかありませんが、純正部品は在庫払底だそうで、社外品を使うのが良いようです。
実は今回、始めて左側のカウルを外したのでいろいろ観察。純正と違うのは、ラジエーターがラウンドタイプになっているのと、サイドスタンドが細身のものに交換されているぐらいでしょうか。クランクケースやヘッドに比べてシリンダーの表面がきれいなので、これは一度交換されているのではないかと思います。
posted by tksg at 16:51| Comment(0)
| NSR250R
2019年08月11日
いろいろ調整
このNSR250Rは1988年式ですが、1990-1993年式のリアスイングアーム「ガルアーム」が装着されています。こちらで書いたように車高を補正するためのリンクアームも装着されていますが、それでも少し車高が高い気がしています。
リアのカウルが交換されているうえ、1988年式オリジナルの18インチリアホイールから1990年以降の17インチホイールに交換されているのでわかりにくいのですが、マフラーとタイヤの位置関係などを見ると、やはりちょっと高いように思われます。そこで少しリア車高を下げてみることにしました。
リアサスのプリロードを変更することで車高を変えることができます。ただし停車時(非乗車時)はダンパーが伸び切った状態で、この長さはプリロードでは変化しないので停車中の車高には変化がありません。またがった感じでは足付きから1〜2cmほど下がった気がしますが、いずれにしてもちょっと走ってみて感触がどうかでしょうか。フロントのプリロードは最弱になっていたのですが大きい段差で少し遊び感があるのでフロント側は一段回だけ逆にプリロードを強くしてみました。
リアカウルを外したついでにリミッターを解除できるスイッチを取り付けてみました。このリミッターは最高速を180km/hに制限するスピードリミッターではなく、RCバルブの開度を制限することにより最高出力を45psに抑えるためのリミッターです。1988年式のNSR250Rでは上の写真の赤丸内のギボシを抜くだけでこのリミッターが解除され、フルパワー化されます。当時、この手の2ストロークレプリカはヤマハのTZR250などと熾烈な競争にあっただけでなく、サーキット走行に利用されることが多いことから簡単にフルパワー化できるようにしたのでしょう。しかしこのあまりに簡単な、いかにも「解除してください」と言わんばかりの作りは他メーカーから批判を受けたようで、この1988年式ではそもそも45psに収まっていないとも言われた最高出力ともども、次年度の1989年式から対策が施されてマイルドになってしまいました。
リミッターを解除したままにしてしまう人も多いようですが、この配線(エンジン回転数をRCバルブサブコントローラーに伝える配線)を抜くとオイルポンプの電子制御もカットされオイル供給量が増えてしまいます。サーキットでは問題ないようですが、街乗りだとかぶりやすくなったりオイル消費量が増えたりすることになるので、スイッチで簡単に切り替えられるようにしてみました。といってもスイッチの先にギボシのオスメスをつけるだけです。
スイッチは雨がかかりにくく不用意に触ってしまいそうにないタンクの奥(エアクリーナーボックスの側面)に貼り付けてみました。現状でも十二分なパワーがあるので解除する必要は感じませんが、そのうち一度試してみたいと思います。
他に、シフトペダルの位置が高すぎるので少し下げるなどの調整もしました。車庫内は日陰とはいえこの連日の暑さ。これ以上作業したり乗りに出かけたりすると熱中症になりそうなのでこのへんで切り上げました。
リアのカウルが交換されているうえ、1988年式オリジナルの18インチリアホイールから1990年以降の17インチホイールに交換されているのでわかりにくいのですが、マフラーとタイヤの位置関係などを見ると、やはりちょっと高いように思われます。そこで少しリア車高を下げてみることにしました。
リアサスのプリロードを変更することで車高を変えることができます。ただし停車時(非乗車時)はダンパーが伸び切った状態で、この長さはプリロードでは変化しないので停車中の車高には変化がありません。またがった感じでは足付きから1〜2cmほど下がった気がしますが、いずれにしてもちょっと走ってみて感触がどうかでしょうか。フロントのプリロードは最弱になっていたのですが大きい段差で少し遊び感があるのでフロント側は一段回だけ逆にプリロードを強くしてみました。
リアカウルを外したついでにリミッターを解除できるスイッチを取り付けてみました。このリミッターは最高速を180km/hに制限するスピードリミッターではなく、RCバルブの開度を制限することにより最高出力を45psに抑えるためのリミッターです。1988年式のNSR250Rでは上の写真の赤丸内のギボシを抜くだけでこのリミッターが解除され、フルパワー化されます。当時、この手の2ストロークレプリカはヤマハのTZR250などと熾烈な競争にあっただけでなく、サーキット走行に利用されることが多いことから簡単にフルパワー化できるようにしたのでしょう。しかしこのあまりに簡単な、いかにも「解除してください」と言わんばかりの作りは他メーカーから批判を受けたようで、この1988年式ではそもそも45psに収まっていないとも言われた最高出力ともども、次年度の1989年式から対策が施されてマイルドになってしまいました。
リミッターを解除したままにしてしまう人も多いようですが、この配線(エンジン回転数をRCバルブサブコントローラーに伝える配線)を抜くとオイルポンプの電子制御もカットされオイル供給量が増えてしまいます。サーキットでは問題ないようですが、街乗りだとかぶりやすくなったりオイル消費量が増えたりすることになるので、スイッチで簡単に切り替えられるようにしてみました。といってもスイッチの先にギボシのオスメスをつけるだけです。
スイッチは雨がかかりにくく不用意に触ってしまいそうにないタンクの奥(エアクリーナーボックスの側面)に貼り付けてみました。現状でも十二分なパワーがあるので解除する必要は感じませんが、そのうち一度試してみたいと思います。
他に、シフトペダルの位置が高すぎるので少し下げるなどの調整もしました。車庫内は日陰とはいえこの連日の暑さ。これ以上作業したり乗りに出かけたりすると熱中症になりそうなのでこのへんで切り上げました。
posted by tksg at 22:16| Comment(0)
| NSR250R